梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「世も末」だ・2

 新型コロナウィルス感染症による1日当たりの死亡者が400人を超え、過去最多となった。だが、ただ数値が公表されただけで、その事態に関する「専門家」のコメントはいっさい見当たらない。いったいどのような人たちが死亡していくのだろうか。高齢者であることは間違いないが、それ以外のことはわからない。
 さもありなん、政府の新型コロナウィルス感染症対策分科会の尾見茂会長自身が、コロナに感染して「療養」を余儀なくされているのだから。しかも、その後の情報は皆無で安否も定かではない。国民は、ただ息をひそめて「どうか自分だけは感染しないように」と祈るほかはないのである。もし、感染し「発熱」でもしようものなら大変だ。診てくれる病院は限られているので、適切な治療を受けられる保証はない。ただひたすら「熱が下がるように」と祈るばかり・・・。
 どうして、こんなに情けない「世の中」になってしまったのだろうか。いったい、誰の責任なのだろうか。「自業自得」と自分に言い聞かせるほかはない。
(2022.12.28)