梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「旧約聖書」通読・《創世記》・第25章

■第25章
・アブラハムは再び妻をめとった。名をケトラという。彼女はジムラン、ヨクシャン、メダン、ミデアン、イシバク、シュワを産んだ。ヨクシャンの子はシバとデダン。デダンの子孫はアシュリびと、レトシびと、レウミびとである。ミデアンの子孫はエバ、エベル、ヘノク、アビダ、エルダアであって、これらは皆ケトラの子孫であった。アブラハムはその所有をことごとくイサクに与えた。またそのそばめたちのに子らにもアブラハムは物を与え、生きている間に彼らをイサクから離して、東の方、東の国に移らせた。
・アブラハムの生きながらえた年は175年である。アブラハムは老人となり、年が満ちて息絶え、死んでその民に加えられた。その子イサクとイシマエルは彼をエフロンの畑にあるマクベラのほら穴に葬った。これはアブラハムがヘテの人々から買い取った畑であって、そこにアブラハムとその妻サラが葬られた。アブラハムが死んだ後、神はその子イサクを祝福された。イサクはベエル・ラハイ・ロイのほとりに住んだ。
・サラのつかえめエジプトびとハガルがアブラハムに産んだ子イシマエルの系図は次のとおりである。イシマエルの長子はネバヨテ、次はケダル、アデビエル、ミブサム、ミシマ、ドマ、マッサ、ハダデ、テマ、エトル、ネフシ、ケデマ。イシマエルのよわいは137年である。彼は息絶えて死に、その民に加えられた。イシマエルの子らはハビラからエジプトの東、シュルまでの間に住んで、アシュルに及んだ。イシマエルはすべての兄弟の東に住んだ。
・アブラハムの子イサクの系図は次のとおりである。イサクは40歳の時、アラムびとベトエルの娘で、アラムびとラバンの妹リベカを妻にめとった。イサクは妻が子を産まなかったので、主に祈り願った。主はその願いを聞かれ、妻リベカはみごもった。ところがその子らが胎内で押し合ったので、リベカは言った。「こんなことでは、わたしはどうなるでしょう」。彼女は主に尋ねた。主は彼女に言われた。「二つの国民があなたの胎内にあり、二つの国民があなたの腹から別れて出る。一つの民は他の民よりも強く、兄は弟に仕えるであろう」。
・彼女の胎内にはふたごがあった。さきに出たのは赤くて全身毛ごろものようであった。それで名をエサウと名づけた。その後に弟が出た。名をヤコブと名づけた。リベカが彼らをを産んだ時、イサクは60歳であった。
・その子らは成長し、エサウは巧みな狩猟者となり、野の人となったが、ヤコブは穏やかな人で、天幕に住んでいた。イサクはしかの肉が好きだったので、エサウを愛したが、リベカはヤコブを愛した。
・ある日ヤコブが、あつものを煮ていた時、エサウは飢え疲れて野から帰ってきた。エサウはヤコブに言った。「わたしは飢え疲れた。お願いだ。その赤いものをわたしに食べさせてくれ」。彼が名をエドムと呼ばれたのはこのためである。ヤコブは言った。「まずあまたの長子の特権をわたしに売りなさい」。エサウは言った。「わたしは死にそうだ。長子の特権などわたしに何になろう」。ヤコブはまた言った。「まずわたしに誓いなさい」。彼は誓って長子の特権をヤコブに売った。そこでヤコブはパンとレンズ豆のあつものとをエサウに与えたので、彼は飲み食いして、立ち去った。このようにしてエサウは長子の特権を軽んじた。
(2021.9.26)