梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

今、何をすべきか(5)

 第5は、マスクの効果(是非)について「研究」するべきである。今や乳児を除く国民の《すべて》が、《1年中》マスクを着用している。何のために・・・?。①感染を防ぐため、②他人に感染させないため、③皆が着用しているから(同調圧力を感じているから)。
 ウィルスの大きさはマスクを自由に通り抜けるほど小さい。だとすれば①も②も《不可能》だということだ。事実、1年半以上も《感染は収まらない》ではないか。そんなことは誰もが承知しているのに、国民の大半がマスクを着けている。何故か。①店舗、施設等から「着用するように」と言われている(着用しないと入れないところも多い)から。②着用せずに飲食し感染した事例が数多く報道されているから。③着用しないよりは《まだまし》だと感じているから。
 いずれにせよ、明確な判断によるものではないことは確かである。
 一方、小学生がマスクを着用して持久走を行い死亡した事例があった。その責任は、誰がとったのだろうか。小学生の自己責任とでも言うのだろうか。 
 為政者、専門家、マスコミ関係者、そして私たちは、今、おのれの「仕事(言動)」について《振りかえる》必要がある。自分は《誰のために》仕事(言動)をしているのか。それが《他人のために》役立っているか。「コロナ禍」によって、「自分の身は自分で守らなければならない」という風潮が高まり、おのずと《自分さえよければよい》という仕事(言動)に偏ることはないか。
 最近(7月)、高校生の飛び降り自殺を制止しようとして、ともに転落死した56歳男性の事例があった。私はその献身には「永遠の価値」があると思うが、末永く顕彰しようという動きはどこにも見られない。
(2021.8.26)