梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

今、何をすべきか(2)

 第2は、明らかにした「新型コロナウィルス感染症」の《病態》によって、指定感染症の《位置づけ》を《再検討》(見直し)することである。現在「指定感染症」(2類相当)に位置づけられているが、そのままの状態でよいか。2類相当の疾病は「急性灰白髄炎」「ジフテリア」「SARS」「結核」「鳥インフルエンザ」だが、これらと比べて「新型コロナウィルス感染症」という疾病はどうなのか。その感染率、発症率、感染経路、症状、治療方法、治癒率、致死率、予防法等において、《同等》と考えてよいか。
 当初は疾病の病態に未知の部分が多かったので、《とりあえず》2類相当にしたと思われるが、それから1年半以上経った現在でも、2類相当と考えてよいのか。 
 医療現場は、この疾病が「指定感染症」(2類相当)であることを前提に、すべてのことが展開されている。そのため、治療機関(病院)は《限定》されており、発症しても《的確な治療》が受けられない。ますます医療現場は逼迫し、崩壊の危機が迫っているという報道が目立つ。 
 要は、これまでの臨床経験をもとに、この疾病にたいする「治療法」を明らかにし、そのノウハウを広く行きわたらせることである。この疾病に感染し、発症した患者は、いつでも、どこでも、ただちに治療が受けられる《体制》を整えることが先決だ。現在、この疾病が「ただの風邪」「ほとんどが軽症で終わる」という見解は、科学的根拠がないという理由で《全否定》されているようだが、それならば「指定感染症」(2類)に位置づける科学的根拠も明確に示さなければならない、と私は思う。
(2021.8.23)