梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

コロナ・おかしなこと(3)

 新型コロナワクチンを接種するか、しないかは「自由」である。しかし最近、「接種していなければ○○できない」などと、接種を《条件》とする風潮がある。「接種は自分のためにするのではない。《公共の福祉》のためにするのだ」といった同調圧力が感じられる。「みんながコロナに罹らないようにするためには、みんながワクチンを接種する必要がある」というのなら、ワクチン接種は「自由」ではなく「義務」とすべきだ。つまり、「全て国民は新型コロナワクチンを接種しなければならない」という《法律》を作るべきである。その法律に従うことが《公共の福祉》なのである。
 したがって、まだその法律が制定されていないうちは、ワクチン接種の「自由」は、権利として守られなければならない。接種する、しないは個人の「自由」であり、接種しなくても《公共の福祉》に反しているとはいえない。
 自分の身を守るために接種すべきか、しない方がよいかは、その人の判断に任されているのが現状だ。人によってはワクチンがリスクを高めることもあるという「事実」を無視できないからだろう。
 ワクチン接種は何のためにするか。いうまでもなく感染予防のためだ。だとすれば、接種しない人が感染したところで、接種した人にそれほどの影響を及ぼすとは思えない。接種者はワクチンによって守られているのだから・・・。
 いずれにせよ、「右向け右」のように「皆が同一行動」をとることが《公共の福祉》だなどと勘違いすることは誤りである。
(2021.7.4)