梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

コロナ・おかしなこと(2)

 米ジョンズ・ホプキンズ大の集計(「東京新聞」朝刊連載・「世界の新型コロナウィルス感染者」)によれば、7月1日現在、世界の新型コロナウィルスの感染者は1億8221万4039人で、感染率(感染者数÷総人口)は約2.3%である。
国別では、最多が米国で3366万5034人(感染率約10.2%)で、以下、インド3041万1634人(感染率約2.2%)、ブラジル1855万7141人(感染率約8.8%)、フランス583万7265人(感染率約8.9%)、ロシア544万9594人(感染率約3.6%)という順である。
 一方、東アジア諸国の感染者数は少なく、最も多いインドネシアでも217万8272人(感染率約0.8%)であり、タイ26万4834人(感染率約0.3%)、韓国15万7723人(感染率約0.3%)、中国10万3769人(感染率約0.007%)。オーストラリア3万0644人(感染率約0.1%)である。
 日本は感染者数80万2202人(感染率約0.6%)であり、インドネシアよりは少ないがタイ、韓国、中国、オーストラリアよりは多い。
この現状からどのようなことがわかるか。世界平均の感染率に比べて、米国、フランス、ブラジル、ロシアの感染率は上回っており、深刻な状況が窺われるが、日本を含めた東アジア諸国およびオーストラリアの感染率は《すべて1%未満》であり、国民の99%は《まだ感染していない》という事実である。にもかかわらず、日本では感染防止の徹底が叫ばれ、日常の生活も大きな影響を受けている。乳児を除くほぼ全員がマスクを着用し、2千万人以上が予防ワクチンと称する薬剤注射を打った。《厚生労働省は、この薬剤の「安全性」を保証しておらず(どのような副反応が生じるかはわからない)、また「有効性」も絶対ではないと明言している(「新型コロナワクチン予防接種についての説明書」)にもかかわらず・・・。》
 何かおかしい。どこかが変だ。社会全体が浮き足立っており、冷静で客観的な情報が流れてこない。感染者数をカウントし、その増減で一喜一憂しているが、患者数、重症者数の推移は見落とされているようだ。「フェイクニュースに騙されるな。《公共の福祉のために》マスクを着用し、ワクチンを接種しなければならない」などと強弁する専門家も見受けられる。世も末か・・・。
(2021.7.2)