「本当はこわくない新型コロナウィルス」(井上正康・方丈社・2020年)通読・23《Q コロナウィルスは紫外線に当たると死滅しますか?》
Q コロナウィルスは紫外線に当たると死滅しますか?
A・紫外線は遺伝子を害する力が強く、細菌やウィルスにも有効に作用する。特にRNA遺伝子のコロナウィルスは短時間の紫外線照射で死滅する。
・また適量の紫外線が皮膚に当たるとビタミンDが活性化されて免疫力を強化する。
Q コロナウィルスに負けないために、食事ではどのようなことを心がければよいでしょうか?
A・食物繊維に富むレンコン、ゴボウ、サトイモ、サツマイモ、ニンジンなどの根菜類や昆布などの海藻類を積極的に食べて、腸内細菌の多様性を維持することが大切だ。
・免疫細胞の代謝には、ビタミンA、C.D、亜鉛、マグネシウムなども必要であり、麹菌、ビフィズス菌、納豆菌などをはじめとする発酵食品も免疫バランスを整えるのに有効だ。ビタミンDの豊富な干しシイタケなども骨代謝や免疫系に有効だ。毎日の食事が感染症予防の基本だ。
Q お茶は免疫力向上に効果がありますか?
A・最近の研究で、お茶のポリフェノール(エピガロカテキンガレート)がコロナウィルスのスパイクタンパクに強く結合して感染を予防する可能性が報告されている。
・お茶のポリフェノール類には抗菌作用もあり、その漢方薬的機能が古くから利用されてきた。
Q 風邪やコロナウィルスの感染症にビタミンCは有効ですか?
A・昔からミカンをたくさん食べると風邪をひきにくいことが知られており、酸化ストレスが増大するウィルス疾患ではビタミンCを多めに摂取するこいとは有益と思われる。ビタミンCを加えた蜂蜜レモンは、酸化ストレスの軽減や熱中症予防にも有効だ。猛暑ではビタミンC入りの清涼飲料がお勧めである。
Q 免疫力を高めるためには、何を心がけるべきでしょうか?
A・免疫系には液性免疫、細胞性免疫、自然免疫など、様々な“免疫軍隊”がある。人体は、この軍事バランスを適度にコントロールしながら、必要最小限の戦いで病気にならないようにしている。アレルギーも免疫反応であり、液性免疫が強すぎると花粉やピーナッツに対しても過剰反応を起こすようになる。
・ヒトでは腸内細菌が多様なほど免疫バランスがよくなり、特定の免疫系を強くしすぎると自己免疫疾患や花粉症などのアレルギー疾患が増えてくる。免疫系のバランスをコントロールする上では、食物繊維を多く含む食品を摂ることが重要である。
【感想】
・コロナウィルスから身を守るためには、①紫外線に当たること、②腸内細菌の多様性を維持するために、食物繊維(根菜類、海藻類)を摂ること、③免疫細胞の代謝のために、ビタミンA,C,D、亜鉛、マグネシウムを含む発酵食品(麹菌、ビフィズス菌、納豆菌)を摂ること、④お茶を飲むこと、⑤ビタミンC入りの清涼飲料水を飲むこと、が有効であることがわかった。
・以上の「処方箋」は、とりたてて特別なものではなく、むずかしいことでもない。ということは、新型コロナウィルス感染症という疾患もまた、とりたてて特別なものではなく「難病」ではないことを意味するのではないか、と私は思った。
(2921.1.16)
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