梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

「本当はこわくない新型コロナウィルス」(井上正康・方丈社・2020年)通読・22《Q 都道府県をまたぐ往来は、控えたほうが良いでしょうか?》

Q 都道府県をまたぐ往来は、控えたほうが良いでしょうか?
A・感染状況や発症状況を総合的に見る限り、往来を控える必要はない。PCR検査数を大幅に増やして“夜の街”を狙い撃ちにして調べた結果「多くの感染者が出た」と騒いでいる。陽性者の大半は若者であり、重症者や死者はほとんど認められない。メディアに煽られた恐怖心が創り出した“幻影だ”。すでに集団免疫が確立されている日本では大騒ぎする問題ではない。


Q スポーツ競技が軒並み中止になっていますが、屋外で行う活動もやめたほうがいいですか?
A・通常、屋外での感染リスクは低いので、大半の試合は自粛する必要はない。ロッカールームや公共トイレでは、物や便座を介して感染しうるので、ウェットティッシュなどで拭いてから使用し、必ず手を洗い、帰宅後も手洗いやうがいをこころがける。それ以上は過剰反応であり、心配してもキリがない。


Q 居酒屋や飲食店での会食などで注意することは何でしょうか?
A・大声を出さない普通の飲食会は何の問題もない。店はテーブルをこまめに清掃し、客も大皿などでは直箸を避け、取り箸を使って分けるのがよい。参加者の人数制限や営業時間の短縮などについては、医学的な根拠はなく、無駄な過剰反応だ。


【感想】
・著者は、日本では「すでに集団免疫を確立された」と述べているが、その根拠がまだ「公認」されていないことが問題だと、私は思う。著者らの主張に対して、為政者、専門家、メディアは、ほとんど《黙殺》しているようだが、正面から《根拠を示して反論すべき》ではないだろうか。
・本書が執筆されたのは昨年9月だが、現在でもまだ自粛ムードは漂っている。「緊急事態宣言」により会食は5人以下、午後8時以降は休業といったルールが示され、違反すると「罰せられる」ような雰囲気だ。なぜそうしなければならないのか、これ以上感染者を増やさないため、ということなら、それは無理な話である。大切なことは「発症者」や「死者」を食い止めることであり、医療体制の見直し、充実の方が先決であろう。
・さかんに自宅待機者から死者が続出しているニュースが報道されているが、なぜそんな事態が生じているかについては何のコメントもない。要するに、新型コロナは通常のインフルエンザよりも被害は少ないのだから、インフルエンザに対する医療と「同じ対応」をすればよいということになる。
(2021.1.15)