梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《専門家の言い分》

 まず現状を見ると、世界では中国、イラン、スペイン、イタリアの感染者数の増加率は1.05倍未満、フランス、ドイツは1.05倍、英国、米国は1.07倍で「ほぼ横ばい状態」になったが、トルコと日本は1.10倍で上昇傾向にある。死者数も、中国、イラン、スペイン、イタリアは増加率1.1倍未満で「ほぼ横ばい」状態だが、フランス、
英国、米国、ドイツは1.1倍以上で上昇している。日本もトルコとともに1.11倍であり予断を許さない状況にある。
 そんな折り、さいたま市保健所長が「病院ひっ迫怖れ」「検査条件厳しめにした」という新聞記事(「東京新聞」4月11日朝刊・25面)がある。
 「検査件数をいたずらに増やしても医療崩壊を招くだけ」という専門家が多いようだ。そのことから、以下のことがわかる。この「新型コロナウィルス感染症」という病気は今のところ「正体不明」で、治療法がわからない。だから、病院を頼られても、とりあえずの対症療法を施すだけで、経過を観る他はない。もし、呼吸困難が生じれば酸素吸入、人工呼吸等の措置をする。しかし、回復できるか否かは、ひとえに患者自身の生命力にかかっている。こと、この病気に関しては「早期発見・早期治療」という医療の常識は(まだ)当てはまらない。
 したがって、国民はまず「自分が感染しないこと」に努めるべきである。不要不急の外出を避け、やむを得ず外出した場合には、帰宅後すぐに手を洗い、シャワーを浴びることが肝要である。しかし、無症状であっても「自分が感染している」かどうか、検査をしなければわからない。だから「自分は感染している」と思って、「他人に移さない」ように努めるべきである。他人との接触を避け、やむを得ない場合はマスク、ついたて等で遮断する。もし症状が出た場合・・・、ここからが肝腎である。症状が出ても「8割は快復する」のだから、病院を頼らない。医師、病院は無力だと思って、自分で治す他はないのである。方法は簡単、通常の解熱剤・感冒薬を服用して安静にする。今はそれ以外に方法がない。病院に行っても同様の処方になるだろう。頼みの綱は、すでに快復・退院した人の 「体験談」・・・。ただし、それはその人の「個人的感想」だから、《話半分》に受け止めることが肝要である。もし、容体が悪化して呼吸困難になった時、初めて病院の施設、機器を頼ればよい。頼りになる医師は何人もいる!
 以上が、専門家と称する人たちの見解(言い分)ではないだろうか。だとすれば「新型コロナウィルス感染症」に関する医療はすでに、(物理的にではなく本質的に)《崩壊》しているのである。
(2020.4.11)