世界各国で、新型コロナウィルス感染症による感染者数・死者数はどのように推移しているか。
　今、３月８日から９日にかけてをＡ、３月１２日から１３日にかけてをＢとすると、それぞれの増加数・増加率は以下のとおりである。（「東京新聞朝刊」に掲載された表《新型コロナウィルス感染者が多い国・地域》にもとづく）
《Ａ》（感染者数・増加率）
■中国４０人（１．０００４倍）　■韓国１６５人（１．０２倍）　■イタリア１４９２人（１．２５倍）　■イラン不明　■日本４４人（１．０３倍）　■フランス１７７人（１．１８倍）　■ドイツ２６５人（１．３１倍）　■スペイン３９４人（１．７６倍）　■米国１２０人（１．２８倍）　■スイス５３人（１．２３倍）　■英国７２人（１．３４倍）
■オランダ７７人（１．４０倍）
《Ｂ》（感染者数・増加率）
■中国２０人（１．０００２倍）　■韓国１１０人（１．０１倍）　■イタリア２６５１人（１．２１倍）　■イラン１２８９人（１．１２倍）　■日本４０人（１．０２倍）　■フランス５９５人（１．２６倍）　■ドイツ８０２人（１．５１倍）　■スペイン８９６人（１．３０倍）　■米国３８１人（１．３０倍）　■スイス３９６人（１．６４倍）
　感染者数の増加率が減少している国（Ａ＞Ｂ）は、中国、韓国、イタリア、日本、スペインである。中国、韓国、日本は１．１倍未満であり、欧米、中東の各国に比べて「感染拡大」は（数字の上では）抑えられている。

《Ａ》（死者数・増加率）
■中国２２人（１．００７倍）　■韓国３人（１．０６倍）　■イタリア１３３人（１．５７倍）　■イラン不明　■日本２人（１．１４倍）　■フランス３人（１．１８倍）　■ドイツ１人（１倍）　■スペイン１５人（１．７６倍）　■米国３人（１．２８倍）　■スイス１人（２倍）　■英国１人（１．５倍）■オランダ２人（１．５倍））
《Ｂ》（死者数・増加率）
■中国７人（１．００２倍）　■韓国６人（１．０９倍）　■イタリア２３９人（１．２２倍）　■イラン８５人（１．１９倍）　■日本４人（１．１６倍）　■フランス１３人（１．２７倍）　■ドイツ１人（１．２５倍）　■スペイン６人（１．０７倍）　■米国４人（１．１０倍）　■スイス２人（１．５倍）　■英国不明　■オランダ不明
　死者の《増加数》が減少している国は、中国、スペインで、Ａ＝Ｂ、すなわち増加数が変わらない国はドイツである。他の国は軒並み増加数が拡大している。韓国２倍、イタリア１．７９倍、日本２倍、フランス４．３倍、米国１．３倍、スイス２倍の割合だ。
　一方、死者数の《増加率》が減少している国は、中国、イタリア、スペイン、米国だ。

　数値は日々変動しており、予断を許さない状況が続いているが、感染者の増加率が１．０００４倍から１．０００２倍へ、死者の増加率が１．００７倍から１．００２倍に減少していることから、感染発生の地・中国での拡大はようやく「下火」になったようである。
　今後、他の地域、国々ではどのような対策によって、どのような経過を辿るか、興味深く見つめていきたい。