梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

《炎熱地獄》(猛暑日)の過ごし方

 今日で、今夏最後の「猛暑日」が終わる見込みである。高齢者、病人にとっては、まさに「炎熱地獄」の毎日であった。65歳以上の場合、最高気温が摂氏30度未満の時には、「熱中症」の発生率はほとんど目立たないが、30度を超えると徐々に上昇し、35度で12%、36度15%、37度では33%が発症する、というデータがある(「救急搬送データから見る熱中症患者の増加」『環境儀』国立環境研究所、NO.32、2009年)。しかも、その4割近くが「住居」で発生しているということであった。死者数は年度により異なり、多いときは1000人を越えるが(2010年・1731人、2013年・1077人)、ここ数年は平均500人程度で推移しているようである。
 私自身も「急性心筋梗塞」の手術・入院(10日間)後、自宅療養の日々が続いているが、何度か「熱中症」の症状に見舞われた。これまで(入院前まで)は、冷房を強くすると「だるい」と感じていたので、室温設定を28度程度にしたのだが、それがいけなかった。入院中、病院の室温は23度だったので、退院後の負担が大きかったのだろう、発汗、吐き気、倦怠感、脱力感がおそってくる。急遽、受診して検査を受けたが「循環器の異状はなし」「胃カメラ検査の結果も異常なし」ということで、要するに「夏バテでしょう」という結論になった。つまり、「医師や病院を頼るな!これからは自分で熱中症を予防しなければならない」ということである。
 そこで、私の(素人考えによる)対処法は以下の通りである。「他山の石」としていただければ幸いである。
① 室温を25度以下に設定すること。
② 定期的に体温を測ること。
③ 「経口補水液」で水分補給を怠らないこと。(1日500ml以上)
④ 体温が「平熱」を超えた場合は、まず「横になり、いっさいの活動を止めること」。⑤ 体温が「平熱」を超えた場合は、「冷却シート」「アイスノン」等で、局部(首筋、脇の下、大腿部)の動脈を冷やすこと。
⑥ 体温が「平熱」を超えた場合は、「安静にして、音楽CD(モーツアルト、バッハ、ハイドン)を静かな音量で聴くこと。
⑦ 体温が「平熱」を超えた場合は、それぞれの「不快感」に応じた「手・腕のツボ」を刺激(指圧またはマッサージ)すること。
《例》◆「熱中症」:「中衝」(中指の爪の下)、「内関」(手首の裏側)
◆「吐き気」:「内関」(手首の裏側)、「手三里」(上腕関節の近く)
◆「息苦しさ」:「清明」(鼻上部の両脇)、「迎香」(小鼻の両脇)、「三焦経」(薬指 の爪周り)、「外鼻」「内鼻」「腎上腺」「内分泌」(耳のつけ根周辺)
◆「不眠」:「井穴」(五本の指の爪周り)、特に「心包経」(中指の爪周り)、「太陽」 「率谷」(こめかみ、側頭部)、「百会」(頭頂部)
⑧ 栄養補給を怠らないこと。(ニンニク、アボガド、キウイを必ず摂ること。塩分制限にこだわらないこと) 
⑨ 「運動不足」による、食欲不振、不眠状態をおそれないこと。(無理な運動が「熱中症」(脱水症状)を招くことは明かである)
⑩ ただひたすら、(ジタバタしないで、余計なことは考えないで)「熱気」が《通り過ぎる》のを「待つ」こと。(なかなか進まない時間との「がまん比べ」である)
(2018.8.27)