梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

惜別の唄・「サヨナラだけが人生だ」


ずいぶん時が経ったけど
ちっとも昔と変わらない
寂しがり屋の甘えん坊
強がりばかりの意気地なし
そんなあなたに付き添って
四十五年が過ぎました
青春の夢いまいずこ
むなしさばかりが募ります


ずいぶん時が経ったけど
ちっとも昔と変わらない
世間の風の冷たさも
ひとりよがりの人情も
私も古稀を過ぎました
そろそろ今が潮時ね
お別れしますさようなら
せいぜい長生きしてください
(2017.6.5)