梨野礫・著作集

古稀を過ぎた老人が、これまでに綴った拙い文章の数々です。お読み捨てください。

新型コロナウィルス感染・《国内の動向・首長らの責任》

 厚生労働省のホームページによれば・・・。*( )は前日比、↑は数値の上昇、↓は下降、→は不変。●は《増加率》1.1倍未満、▲は1.1倍以上、■は不変。
 3月31日18時現在、●感染者2850人(1.08倍↑)、▲入院者1691人(1.11倍↑)、●退院者1091人(1・04倍↑)、■死亡者68人(1.03倍→) 
 4月1日12時現在(クルーズ船事例を除く国内事例)、●PCR検査者34508人(1.06倍↓)、▲陽性者2178人(1.11倍↑)、●有症状者1623人(1.08倍↑)、●無症状者244人(1.04倍↓)、▲要入院者1649人(1.15倍↑)、▲軽中度852人(1.18倍↑)、●重篤60人(1.01倍↑) ▲退院者472人(1.11倍↑)、●死亡者57人(1.01倍↓)
 ▲は、入院者、陽性者、要入院者、軽中度者、退院者(1日)である。
 ●は、感染者、退院者(31日)、PCR検査者、有症状者、無症状者、重篤者、死亡者(1日)である。
■は、死亡者(31日)である。
 つまり、明るい材料は①感染者、有症状者、重篤者、死亡者の増加率が1.1倍未満であること、②軽中度者、退院者(1日)の増加率が1.1倍以上であること、暗い材料は③入院者、要入院者の増加率が1.1倍以上であること、だ。それが、今後「医療崩壊」を招くかも知れないという判断材料になっているようだ。
 以上は、国内全体の状況だが、これを地域別にみるとどのようなことがわかるか。
(以下の数値は「東京新聞朝刊 に連日掲載されている《国内の新型コロナウィルス感染者(1日)》にもとづく) 
①感染者数3139人、退院者数1091人。これまで感染した人の34.7%が治癒している。
②死者数78人。致死率は2.4%である。
③感染者数の多い(100人以上)都道府県は、東京(24.3%)、大阪(11.5%)、千葉(7.7%)、愛知(7.5%)、北海道(7.4%)、神奈川(6.6%)、兵庫(6.4%)、埼玉(4.2%)である。北海道を除けば、首都圏、大都市に感染者が集中している。一方、岩手、鳥取、島根では感染者が確認されていない。また九州、四国、中国
地方の感染者も相対的に少ない。人口、人口密度、交通網、気候、風土等がどのように影響しているのだろうか。 
④死者数が最も多いのは、愛知19人(致死率10.3%)であり、以下東京16人(2.7%)、兵庫11人(7.0%)、北海道7人(3.8%)、神奈川6人(3.7%)、埼玉3人(2.9%)、大阪2人(0.7%)、千葉1人(0.5%)、和歌山1人(5.2%)の順である。大阪、千葉は感染者が多い割には死者数は少ない。愛知、兵庫は感染者数も多く、致死率も高い。
 以上は、様々な要因が重なった結果だと思われるが、いずれにせよその地域の首長(都道府県知事、市町村長)、および地方議員の「責任」は免れられない。今こそ、村民、町民、市民、県民の命を守るために、政治的手腕を発揮すべき(腕の見せ所の)時なのである。はたしてそのような自覚が《どこまで》彼らにあるか。致死率の全国平均を上回る地域の首長、議員連中は、足元の「医療体制」を総点検し、直ちに整えよ!
(2020.4.2)